子育て

祝大統領自由勲章!タイガー・ウッズの父、アール・ウッズの子育てに学ぶ

David MarkによるPixabayからの画像

タイガー・ウッズが2019年のマスターズで復活優勝を果たしました。

そして大統領自由勲章を受章しました。

大統領自由勲章は文民に贈られる最高位の勲章。

お父さんのアール・ウッズも草葉の陰で喜んでいるに違いありません。

若い頃は天才ともてはやされヒーロー扱いだったタイガー。しかし、30歳を過ぎた頃に次々とスキャンダラスな事件が発覚してマスコミから叩かれまくりました。

また腰を故障し2度の大きな手術も受けました。ゴルファーとして2度と復活することはないだろうとも言われました。

 

でも彼は見事に復活したんです。

 

1997年のマスターズで初優勝、その時はゴルフを教えてくれた父、アール・ウッズとの抱擁シーンが話題になり、そして今回の優勝では43歳となったタイガーと息子の抱擁。まるでドラマのようなシーンでした。

 

特にゴルフファンでもない私でも今回のタイガー・ウッズの優勝は思わず拍手したい気持ちになったなー。

 

そして昔、何気なく買ったままほとんど読んでなかったタイガーの父親、アール・ウッズの本のことを思いだしんです。自分の子育てにもなにか役に立つものがあるかもしれないと思い読み返してみました。

 

 

 

 

今回わたしはタイガー・ウッズの父親、アール・ウッズの著書『タイガー・ウッズへの道:最後までやりとげる』を読み返してある種の共感を覚えました。

 

それは彼もバツイチであり、そして2度めの結婚で一人息子タイガー(本名はエルドリック)を43歳で授かったこと。つまり高齢パパ仲間。(笑)

 

職業軍人だった彼はベトナム戦争も経験していて、しかもグリーンベレーという軍隊のなかでもエリートである立場でした。とはいえアメリカではまだ黒人があからさまに差別されていた時代。本の中にもいろいろな苦境を味わったことが書かれています。

 

率直な感想を言うと、本の前半部分は『そんな差別に負けないで頑張った俺ってすごくねっ』的な自慢話が多くてちょっと嫌なヤツって感じでした。

 

でもそんななかでも私が印象深かったのは彼のそれまでの人生がタイガーを育てるためにあったと心底信じていること。一歩間違えば、子供をダメにする典型的な親となりかねなかったところでした。

 

タイガーに真のゴルフの才能があったからそれも回避できたんですがね。

 

もちろん参考になる彼の言葉や考え方もあります。

それは

何があろうと、父さんも母さんも、お前という人間そのものを愛しているんだ。ゴルフが上手いからお前を好きなんじゃない

そのほかにも

親というものは、ある程度まで子供のためによかれと思うこと、正しいと思うことをしてやったら、あとは息子や娘がそれに気づいてくれるのを願うしかない。

 

つまりアール・ウッズはスーパースターであろうとなかろうと『自分の子供を愛して信頼する』というごく当たり前のことを体現したんですね。

 

ともすれば親は自分の身代わりとして子供を育ててしまいがちです。特にプロスポーツの世界ではそれが多い気がしますね。

ですから子どもが自分の意見を持ち始め、親の考えている事と反するようになると、関係が断絶してしまうケースもあります。

でもタイガー・ウッズと彼の父親アール・ウッズの関係は死ぬまで良好なものだったようです。

 

正直、彼のこの本で天才を育てる方法を見つけようとしても、それはみつかりません。けれどもそれ以上に大切な子供との信頼関係を築くためには参考になるポイントが沢山ありました。

 

アールがなくなった後には、最初に書いたようにタイガー・ウッズの醜聞が数多く出てきました。この本の中にもそれを予言するようなことも書かれています。タイガーは完璧主義者なので自分に対するプレッシャーが強すぎると。

 

プロの世界で何年もトップであり続け、世間の注目を浴びることは、常人のわたしなんかには想像も出来ません。ものすごく窮屈で常に大きなプレッシャーなんだろうなーという陳腐な言葉しかでてきません。

 

でも彼の父親、アール・ウッズが生きていたら彼のことは非難しなかったと思います。

 

『そんな時期もあるさ。やけにならないで最後までやり遂げなさい』という言葉を彼にかけたんじゃないかな。

この自由勲章受章でなんかこれまでの苦労も報われた気がしますね。

 

最後にアール・ウッズが著書の結びでタイガーに宛てた手紙を紹介します。

 

親愛なるタイガー

 

お前は私の息子であり、大切な宝物だ。

私は神からお前を授かって、育てた。

私が生きていくうえで、いつでもお前のためになることを最優先に考えてきたし、これからもそのつもりでいる。

本当にお前は私にとって己の命にも勝る存在だ。

泣いてもいいんだよと、お前に教えたときのことを思い出す。

男だって泣いても構わないのだと。

涙は弱さの印ではなく、強さの証なのだと。

それもまた私がお前に伝えたい教えの一つであり、財産の一つだ。

つまり人と分かち合い、人を思いやることこそ人生のあるべき姿なんだ。

それはたやすく手に入れられるものではない。

私は自分に与えられた、人との分かち合い、人を思いやる力を、すべてお前に伝える。

私には分かる。

お前には、今この世の中で、この教えを永遠に伝え続ける、果てしなく大きな能力があると。

その使命を果たせるだけの手引きと愛情を、お前にはすでに与えてきたつもりだ。

神がお前に何をお望みなのか、私には分からない。

私が口出しできるものでもない。

私の務めは、お前の準備を調えることだった。

私はもう、自分にできる限り、立派に務めを果たしたと思う。

私には分かっている。お前もきっと自分の務めを立派に果たせるに違いないと。

そして、お前はいつまでも私の大切な息子に変わりない。

 

愛を込めて。 オヤジより。

 

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